OFFICE&FREEDOM

沖縄フリーライター・WEB編集者/三好優実のブログです。

『他人とは』の答え

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なぜこの本を購入したのか、その時の心境は思い出せないのだけれど、たぶん精神科医の方が思う『他人とは』が気になったから買ったのだと思う。

 

そして、何を見つけたいのか分からぬまま、しかも最近は難しい本を読んでいたから箸休めのような気持ちで、目的をぼやっとさせたまま読み始めたのがこの本『「他人」の壁 唯脳論×仏教心理学が教える「気づき」の本質 (SB新書)』だった。

 

 

読み始めた瞬間から、なんだか不思議な本だった。序文からいきなり、精神のスペシャリストと解剖学のスペシャリストが「他人とわかり合おうなんて無理だ」みたいなことを淡々と語り合っているのだ。

えっ、10ページで話が終わる!?と思って焦ったしなんか笑った。

 

序文を読みながら「やべ、この感じがずっと続くとすると超ハズレ本じゃん」という気持ちと「これ、なんの本だっけ?笑」みたいな感覚に襲われ「他人とわかり合おうなんて無理だと思う理由」を、おそらく10ページくらい読んで「次の3ページくらい読んで、つまらなかったら読むのをやめよう」と思った。

 

 

 

そしてそのまま、最後まで読んだ。

 

読み終わった読後感は『確実にわたしの人生で大事な本だった』

 

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少し話が逸れるのだけど、昔ひとりで飲むのが好きだった頃、カウンターで出会うおじさんと喋るのが好きだった。

 

特に、たまに会う、好きなおじさんがいた。たくさん言葉を尽くしたり、楽しませようとするわけじゃないのに、一言一言が、なにやら今の自分にとって重要なんじゃないか、という気持ちにさせる人だった。

 

多感だったあの頃、人に相談するスキルがなく(わたしは人に相談するというのは一種のスキルだと思っている)言葉にならない悩みと不安を常に抱えていた。人に相談できるほど自分の悩みのタネが何なのか分からなかったし、そもそも何を解決すればこの漠然とした不安や苛立ちが収まるのか、全くもって分からなかった。

だけどなぜか、おじさんはそれを見抜いたように、ヒントになるようなことをポツリポツリと喋ってくる。...今気づいたけど、わたしが勝手にヒントだと解釈してたのかもしれない。

とにかくわたしは、質問に答えるというよりひとりでずっと喋ってくれるおじさんから、いつも何かのヒントを得ていた。すぐに解釈できるものばかりではなかったけれど、何年かかけて、おじさんの言葉は少しだけ今のわたしを作る材料となった。亡くなったと聞いたときは、心にぽっかり穴があいた。

 

 

わたしにとってこの本は、あのおじさんに近い存在だった。降り続ける言葉の中に、たくさんのヒントがあり、多くの気付きをくれる本。そしてきっとまだ解釈できていなくて、けれどきっと今後『あ、これってもしかしてあの本の』となるような、未来のヒントも得たと思う。

 

そして読み終えてから気付いた。わたしは出会いたかったのだ。心から納得する「他人なんて分かるもんじゃない」という理屈に。

 

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この本の帯に書かれていた「話せばわかるより離せばわかる」、まさにそうなのだと思う。他人を知ろうなんて傲慢なことを考えずに、他人との距離の取り方を見極め、そして他人との関わりから、いろんな自分を見つけていこう。そんな風に思った。

 

 

 

*読書垢つくりました*

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