経済リテラシーが低いながらも、今回のコロナ禍で経済に興味を持ちはじめた人は少なくないのではないでしょうか。わたしもその1人です。
お恥ずかしながら経済の勉強をする場がなく、また対して必要とも思わぬまま30歳を過ぎてしまったわけなのですが、さすがにコロナ禍においてですね、ちょっと日本やばくない?って思いまして、慌てて今から勉強することにしたのです。
そして、これは書店では買えないだろうと思うタイトルを見つけ、Amazonで即ポチったのがこの本『経済のことよくわからないまま社会人になった人へ【第4版】』
冒頭にも「タイトルが買いづらいと言われます」的なことを書かれていました。笑
こ・れ・だ!
って思いました。そして届いて早々、冒頭文にある「この本を読み終えたあなたが、経済のことをそれなりに知っている社会人に成長されることを期待しています」という文章に触発され、「よし、池上先生の期待を裏切らないぞ!」という気持ちで一気に読みました。(ファンかよ)
本には経済が良くなる、悪くなるってどういうこと?インフレ・デフレの違いなど初級から株の買い方など実用編、そして押さえておきたい主要ニュース(リーマンショックやアベノミクス)などがわかりやすく開設されていました。(わたしは株をやることにしました)
ちょっと小ネタなんですけど、リストラって言葉、本家本元のアメリカでは「再構築する」って意味なの知ってました?
つまりもともとは「リストラ=くびを切って人件費削減しようぜ!」という話じゃなくって、「仕事のやり方を抜本的に変えようぜ!」という話なんだそうですよ。「守り」ではなく本質は「攻め」なのだと。
だから「リストラしまくって会社を安定させよう」とし、希望退職を募り始める日本のやり方は、例えると「無理なダイエット」と同じだと池上先生はおっしゃるわけです。
希望退職を募ると、優秀な社員が真っ先に辞めていき、能力のない人が会社にしがみつく。それでは結局は体を壊してしまう「無理なダイエット」と同じだ、と。本当に必要なのは健康的なダイエットで、身体の全体を見直し、無駄を省きつつも必要なところを鍛えて贅肉を筋肉に変えることです、とのことでした。(元エステシャンとして「贅肉を筋肉に変える」という表現はいかがなものかと思ったりもしましたが、そこは重要なことではないのでスルーします)
わたしの場合は圧倒的にリテラシーがなく購入しましたが、気づかないまま勘違いしていたことに気づかせてくれたりもするので、経済知識がある方にもおすすめできるんじゃないかな(わたしが言うのもあれなんですが)
わたしは、いろんな知識の「入り口」に立たせてもらえた良い本でした。なにより、「あらゆる社会人に経済を知ってほしい」「損をしない程度には経済のこと学んだ方がいいよ」って姿勢の池上彰先生のファンになりました。